銀歯がずれて虫歯になっている

2023.01.09

世田谷・目黒区、自由が丘駅南口徒歩3分の歯医者
デンタルアトリエ自由が丘歯科の院長の小笠原です。

４０代女性、銀歯を白くセラミックに変えたいと希望の患者さんです。症状は特にありません。
お口の中を見てみると、

銀歯が２本入っています。１本は大きい銀歯でかなり目立ってしまいますね。
もう忘れてしまうくらい何年も前に入れた銀歯のようです。ですので、銀歯をよく見てみると

歯からズレて銀歯が浮き上がってしまっている箇所や、歯と銀歯の境目に汚れが溜まっている箇所が見られます。
銀歯を外して、銀歯の中の状態も見ていきましょう。
通常通り痛みが出ないように麻酔をしてから治療を始めます。

銀歯を削り取って外してみると、銀歯の中は黒くなっています。これは銀歯をつけているセメントという接着剤が黒く変色しているからです。虫歯というわけではありません。
表面の汚れを削って取っていきましょう。

黒い汚れが取れて歯の内部が出てきました。歯の中は象牙質という黄色い組織があります。見てみると、黄色い象牙質と茶色い着色、虫歯があるのが分かります。
う蝕検知液という虫歯を染色するお薬で虫歯を確認します。

う蝕検知液で赤く染まる箇所が虫歯です。中に虫歯が侵入しています。虫歯はすべて取り除きましょう。染色しながら丁寧に虫歯を削っていきます。

虫歯をすべて取った状態です。

まだ茶色いところはあるのですが検知液で染色されないので、これは歯への着色です。
別の角度から見てみてると、

もともと大きな銀歯だったので、歯の残量が少なく、さらに虫歯もあったため大きく歯が削られています。
しかし歯の神経は出てこなかったので、神経は抜かずに済みました。良かったですね(^^)

神経に近づいてしまったところをレジンでコーティングします。

後はセラミックが入るように歯の形を整えて歯型を取ります。

歯の色見本で歯の色を記録しています。その方の歯の色に合ったセラミックを製作します。

後日セラミックがセットされた状態です。

綺麗にセラミックインレーが入りましたね(^^)/
治療した所がわからないくらいに綺麗に治療が終わりました。
治療前後で比較してみても、

治療前

治療後

やはり歯は白いほうがいいですね(^^♪

銀歯がコンプレックスの方が多くいらっしゃいます。
「銀歯が見えて大きく笑えない」
「歯の色が悪くて笑う時に口元を隠してしまう」
などの悩みを抱えている方がいます。

銀歯は見た目だけでなく、虫歯になりやすい欠点も上げられ、銀歯の耐久年数は５年～７年とも言われ、今回のように２次虫歯になってしまうことも多くあります。
審美的にセラミックを使って綺麗にすることをおすすめします。

またセラミックですが、歯医者によってはハイブリッドセラミックというレジンを使ったり、ジルコニアという材料を使うことがあります。
材料の利点欠点はこちらの記事を参考に≫虫歯の治療方法と、その費用と回数は？

材料によっては天然の歯のように自然な仕上がりにならない場合があり、また担当医の腕によっても仕上がりや、どのくらい持つか変わってきます。

セラミックの治療費も歯医者によってまちまちですが、値段の安いところやキャンペーンをうたっている所は止めた方がよいです。後々のトラブルになる可能性があります。

今回の症例ですが、治療１年後の状態です。