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デンタルアトリエ自由が丘歯科ブログ
世田谷・目黒区、自由が丘駅南口徒歩3分の歯医者
デンタルアトリエ自由が丘歯科の院長の小笠原です。
今回は当院で根管治療をされた患者さんの
治療1年後の状態についてお話しします。
60代女性:右顔面の違和感と痛み(頭痛)
前の歯医者で虫歯の診断をされ根管治療が必要になったが、その歯医者では治療が途中まで。ちゃんと歯を治したく、顕微鏡を使った根管治療がご希望で当院を検索して来院されました。
・現在の歯の状態
当院でCT撮影を行い状態を確認してみると、
☟このような状態でした。
解説すると、
青く囲まれている場所が「上顎洞」という、蓄膿症になる鼻の空洞です。
または「副鼻腔」とも言います。
そして
赤い所が歯の根っこ「根管」です。
今回治療する歯はこちらの上の6番目の歯。
一般の方はよく「奥から2番目の歯」とも言います。
つまりどうなっているかというと、
歯の中に細菌が入り込み、
歯の根の先で膿んでいます(青い所)
そしてその先の上顎洞に炎症が広がって、上顎洞内部が腫れています(赤い所)
これを歯性上顎洞炎(しせいじょうがくどうえん)と呼び、
歯が原因で上顎洞に炎症が起こっているという事です。
上の奥歯は、歯の根っこが上顎洞に近いために、
歯から細菌が入り、歯の空洞へ炎症が広がることが良くあります。
この治療は歯が原因で感染が起こっていますので、
歯をしっかりと殺菌、治療することで上顎洞の炎症は治ってきます。
CTは色々な場所から見ることができます。
顔の正面からこの歯を見てみると、
このような状態。
先程と同じで、
根の先に膿が溜まっており(青)
上顎洞内部で、炎症が起こっています(赤)
・治療の流れ
根管治療をご希望の方は、
まずは
①検査をして歯の状態を確認
②患者さんに状態の説明と治療の内容の説明。
↑
ここまでを初診時に行います。
そのまま治療をご希望の方は、次回の治療予約を取ってもらいます。
その歯がどこまで治療されているかにもよりますが、
①治療初日
基本的には根管治療が出来る準備を行います。
・被せ物、詰め物が入っていれば→被せ物の除去
・虫歯が残っていれば→虫歯の除去
・歯が削られ、弱っていれば→隔壁といい歯の補強を行います
など、根管を触っていけるよう準備します。
また歯や根管が割れていないかも確認をします。
歯が割れている場合「歯根破折」といい、根管治療では治せない場合もあります。
この準備がすぐ済んだ場合、次の治療まで行えます。
②根管治療開始
根管の汚れを取っていきます。
根管治療とは基本的に根管内部を清掃、殺菌、密閉を目的とします。
詳しい説明はこちら☟
https://dental-atelier-jiyugaoka.com/20230621/4812/
以前書きました私のブログです。
当院の根管治療の動画はこちら☟
③根管充填
根管の清掃が終了し症状が落ち着いたら、根管にお薬を詰めて終了です。
その方の歯の状態によって治療回数は変わります。
・虫歯、残っている歯状態が悪い
・根管の数が多い・形が複雑
・膿が大きくなっている
など、人によって異なります。
今回の治療例の方ですが、
根管治療の回数は3回で終わりました。
その後症状は落ち着き、特に問題なく日常生活を過ごしていたとの事です。
・治療1年後の状態
検診で来院された1年後に、新しくCTを撮影し状態を確認します。
1年後のCTの画像です。
正面からと、
横側からです☟
上顎洞の影が無くなっているのが分かります。
治療前と後の術前術後を比較してみましょう。
左上に撮影日の表示がありますが、
昨年2022年9月と、今年2023年9月のCT撮影です。
横側からの見た状態と、
正面からの状態。
矢印の場所の上顎洞の炎症が無くなり、本来の全体的に黒い空洞に戻っています。
治っていますね。
治療後のレントゲン写真では、根管にMTAセメントで充填してあり、
CTでは根の先まで白い詰め物がされているのが分かります。
歯性上顎洞炎の症状は、その方によって症状は様々です。
・自分で無自覚で何年も症状が無い人や、
・気圧の関係で(飛行機に乗ると)違和感を感じる方、
・階段を下りる振動などで響く方、
・体温が高くなると痛み違和感が出る方(運動時、寝る前、お酒を飲んだ時など)
・歯ではなく周囲(片頭痛、鼻のつまり、後鼻漏、耳の症状)に症状が出る
など色々な症状の方がいます。
今回の患者さんは治療後、症状が落ち着き回復されたようです(^^)/
良かったですね!
治療の成果がでると、こちらとしてもうれしい限りです(*^-^*)
歯の根管治療でお悩みの方、
ご相談をお気軽にお問い合わせください。
【施術の副作用やリスク】
治療中または治療後に出血や痛みや腫れを伴う場合があります。
※学術的内容ではなく、一般の方のための内容であり、簡略化して説明編集してあります。
※歯や周囲組織の状態や、その方の噛み合わせの状態により治療の成果は異なります。100%の成功を保証するものではありません。
また今回の記事にはありませんが、最終的な補綴修復までを治療の一環としております(クラウンによる被せ物)。根管治療だけでは歯は治りません。
※治療費はホームページ料金表を参考にしてください。
当院で根管治療を行い、根管治療が成功した(回復した)治療動画も参考にしてください☟
【歯医者に根管治療で通院しているが治らない。マイクロスコープ根管治療で治す。前編・後編】
【抜歯を宣告された歯を治す。顕微鏡を使った根管治療。前編・後編】
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