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2023.12.05

治療をした歯が痛い。その原因は?

頑張って歯を治療したのに、その歯の痛みが続くと不安になりますよね.
歯が痛いと仕事も手につかなくなりますし、食事もつらくなり生活の質が下がります。なぜ治療したのに歯の痛み、違和感が続くのでしょうか?

まず初めにご自身の受けた治療内容を確認しましょう。それにより痛みの原因に違いがあります。

受けた治療は「虫歯治療」でしょうか?
それとも「根管(こんかん)治療」と言って歯の神経・歯の根の治療でしょうか?


今回の記事では
・虫歯治療・詰め物をしたの後の痛み
・根管治療の後の痛み

と、それぞれの治療後の痛みの原因についてお話します。

今回の記事で治療後の不安が少しでも解消されればと思います。


💡虫歯治療・詰め物をした後の痛み

虫歯治療や詰め物をした後の痛み症状として多いのが、
「歯がしみる」
「何もしなくても歯が痛む」
「他の歯とは違う感じの違和感が残る」

という事があります。
通常、虫歯治療をした歯は神経が残っているため神経が反応して痛みが出ています。後でお話をする根管治療の場合は神経を取ってありますので、冷たいものや温かいものなのどの温度感覚の症状が無くなります。つまり神経を抜いている歯は知覚過敏のような、しみる痛みは出ません。

では痛みの原因の可能性をお話していきましょう。痛みの症状や治療方法についても書いてありますので参考にしてください。

・治療後の生理的な反応としての痛み

治療の際には歯を削ります。治療中は麻酔をするため、痛みを感じないのですが(治療中に痛みがある場合は麻酔が効いていません)、高速回転をさせたドリルで歯を削っているため、少なからず内部の歯の神経が反応します。(歯の神経と象牙質という組織がつながっているためです)その反応が麻酔が切れた後に感じてきます。つまり治療によって歯の神経が炎症を起こすという事です。ただそれは一時で、神経は正常に戻ります。
痛みの度合いや、痛みが続く時間には個人差がありますし、虫歯の深さや大きさにもよって変わります。まったく症状が出ない方もいますが、生理的な反応で痛みが出た場合は数日で治まります。長くても1週間以内には痛まなくなります

【症状】軽度な痛みや違和感、しみる感じが出ます。
【治療】一週間以内に治まります。

・虫歯が深く、神経近くまであった

虫歯が進行していて神経近くまで削った場合は、神経の反応が強くなり、生理的な反応より症状が強く出る場合があります。

【症状】耐えられないほどではないが気になる痛み。冷たいものや温かいもので痛む。物を噛んだ時の痛みなど。
【治療】一週間ほどで治まってきます。

神経近くまで大きく削った箇所は、セメントというお薬材料や、レジンというプラスティック樹脂を詰めて神経を保護することがされます。その後一週間ほど経過をみてから、最終的なインレーなどの詰め物がされます。
やはり一週間ほど炎症が治まるのに時間がかかりますので、日に日に症状が軽減し一週間ほどで痛みが気にならなければ、それだけ虫歯が深かったのかもしれません。

・虫歯が残っている

虫歯治療で通常は虫歯を全て削り取ることが基本となります。しかし虫歯を確実・完璧に削り取ることが難しいのはご存じでしょうか?
簡単に「虫歯」といっても虫歯菌は目で見ることはできませんし、虫歯菌に感染している感染部位を完璧に特定するには顕微鏡が必要となります。日々の治療でそこまで検査することは出来ません。ですので、歯医者さんはある程度の基準から虫歯を取っていきます。その基準は、
・虫歯を染色する「う蝕検知液」というお薬を指標とする
・虫歯の色で判断する
・削った感触で判断する
・自分の経験で判断する
・予防的に大きく削る

といった具合で、何とも確実性に乏しいのが実際です。「う蝕検知液」を使ったとしても、染色された色の判断は担当医が決めます。
現在の歯科医学でも虫歯取りには完璧な基準は存在せずに担当する歯医者の裁量で行われています。しかしそれで日々の診療が成り立っているので、ほぼほぼ問題はありません。しかし「う蝕検知液」は全く使わずに、自分の経験だけで虫歯を取る歯医者も多くいます。実は、見えづらい場所に虫歯が残っていたということも多くあります。

【症状】痛みや違和感が長く続くのが特徴です。痛みの度合いは人によって異なり、耐えられないほどではないですが痛みが残ります。また温かいものや冷たいものでしみる感じも続きます。虫歯が残っている感染部位には詰め物が接着しないために、噛んだ際に詰め物が沈んで痛みが出ます。症状が軽減することはなく1ヵ月以上痛み、違和感が続きます。
【治療】虫歯を全て取り除かない限り症状は治まりません。

残念ながらもう何かしらの材料が詰めてある場合、客観的に確実な判断はできません。もしかしたらレントゲン検査(エックス線)で詰め物の下に黒い影が発見できるかもしれません。確実に知るためには、詰め物を外して歯の中の状態を見るしかありません。

🦷虫歯の確認方法についての動画です


🦷虫歯の取り残しの動画です

・歯の神経が出てしまっている

歯は削っていくと中にある歯髄(しずい)という神経の部屋に到達します。

虫歯 自由が丘 歯医者

※図では歯の中の赤い場所です

通常、虫歯を削っていって、神経の部屋が出てきてしまうと抜髄(ばつずい)といって神経を取る(抜く)処置がされます。

全ての歯医者ではないですが、近年はなるべく神経はとらないようにしようと歯医者さんでは心がけますので、虫歯が大きい場合でも神経はとらずに治療を終えます。その際に、歯医者も気づかず、神経が出てしまっている場合があります

そもそも歯というのは1㎝前後の大きさで、虫歯治療はミリ単位の治療です。目に見えるか見えないかのぎりぎりで、削ったところが神経の部屋に到達している場合も考えられます。その場合はつまり、神経が一部むき出しになっている状態です。気づかずにむき出しになった神経に直接詰め物を乗せると、神経が炎症を起こします。

【症状】強めの痛みが続き、知覚過敏の症状も強く出ます。様子を見ていても痛みが治まる様子もなく、1か月以上痛みが続きます。食事の時もダイレクトに神経に響きますので痛く、温かいものや冷たいものにも過剰に反応します。
【治療】詰め物を外して、神経の状態を見る必要があります。神経が出ている場合は神経を取る治療がされます。

※自費治療では神経温存療法という神経を取らずに保存する治療方法があります。≫神経温存療法

歯の神経が露出している動画です☝

・詰め物が歯に合っていない

詰め物が合っていない場合も痛みが続く原因となります。「詰め物が合っていない」といっても様々な要因があります。
①被せ物が歯とピッタリくっついておらず浮きや、ズレがある。
②接着剤がまんべんなくついておらず、隙間になっている。
③接着剤が完全に固まっていない。
などが挙げられます。

一応列記してありますが、これらの原因ははっきりと診断することが難しいです。
なぜかというと、

詰め物を歯とくっつけてしまっている場合、歯の内部で起きている現象が多く、表面上から分かることができません。さらにこれらはミクロ単位で起きている現象ですので、はっきりと原因を断言できないのが現状です。見えない内部で神経に刺激が伝わっているという事です。
少しのズレや隙間などはもしかしたら分かるかもしれません。しかし既に接着剤で付けてしまっている場合は外すことができません。「外す=治療のやり直し」という事です。

③の接着剤が固まっていないというのはどういう事でしょうか?
近年使用されるセメントという接着剤ですが、レジン材料でできた接着剤を使います。レジンは光で固まる性質の材料です。つまり光が当たらないと固まらないという事でもあります。接着剤は化学物質です。担当医の固める作業が不十分な場合、不安定な化学物質が神経に刺激を与え続けることが考えられます。そのため、知覚過敏症状が継続的に残ります。

これらの詰め物が合っていない場合はどうしたらよいでしょうか?
詰めたもの、被せたものを外すことが一番の治療となります。上記にもありますが「外す=治療のやり直しです」
外す際には詰め物を破壊しないと外せませんので、再度詰め物を作り直す必要があります。
痛みの原因物である詰め物を外すことで、症状が落ち着き痛みも軽減してきます。痛みが無くなったという事は、不確実に装着された詰め物が原因だったと言えましょう。
一度外してやり直してもらうことをおすすめしますが、上記にあるようにこの場合、はっきりと担当医も原因を断言できません。やり直してもらえるか担当医とよく話し合う必要があります。

【症状】冷たいものや温かいもので痛む・しみる。痛みは1カ月以上変化なく続き、何もしていなくても痛みがあり、痛み止めを飲まないとつらい場合も多い。噛んだ時も痛いので食事も噛めない。
【治療】被せ物を外して症状が治まるかどうか確かめることが良いと思われます。担当医がやり直してくれるかどうか注意が必要です。原因となっている被せ物を外したことで痛みが軽減するようであれば、この可能性が高い。

・元々、知覚過敏があった歯を治療した

たまにあるのですが、元々知覚過敏があった歯を治療した場合は、知覚過敏の治療をしなければしみる感じは治りません。
神経のある歯を治療すると少なからず神経が炎症を起こし、治療後一時的に神経が過敏になりやすいです。それにより今までご自身でもそんなに気にしていなかった知覚過敏症状が強く出るために「治療したから歯がしみる」と混同する場合があります。
知覚過敏は常に痛いというわけでもなく、体調の変化や日によって痛みが無いときもあります。治療前にも知覚過敏があったのかもしれません。

【症状】知覚過敏の場合、特定の箇所がしみることが多いです。それは頬っぺた側の歯の根元です。知覚過敏の原因で多いのがくさび状欠損という歯の付け根が露出した所に刺激が加わると神経が反応します。ですので、いつも痛みが続くことはなく、冷たいものでキーンと痛みを感じたり、歯の根元を歯ブラシや爪でこすったりすると痛みます。
くさび状欠損はアブフラクションとも言います。
【治療】数日間冷たいものなど刺激を与えずに様子を見ましょう。また、しみる箇所が分かる場合はシュミテクトなど知覚過敏用の歯磨き粉を寝る前にしみる箇所に塗って寝るものいいかもしれません。歯磨き剤として使うより、お薬の様にしみるところに塗っておく方が効果的です。あとは歯医者さんで知覚過敏にたいする薬剤を塗ってもらうのも良いと思います。間違ってもしみるところを削って詰めることをされないようにしましょう。削って詰める方法は最終手段です。

🦷虫歯・詰め物治療をした後に歯の痛みが続く。どうしたらいい?対処法。

正直、患者さん自身で判断するのは難しく、治療をした歯医者さんに行っても、
「様子を見ましょう」
「知覚過敏ですね」
と言われ、経過を見るように帰されることがほとんどです。

実際には「経過を見る」というのも治療の方法の一つではあります。歯の神経の生体の防御反応として、刺激が加わっている神経内部に壁ができて、刺激に抵抗する反応が取られます。これを「修復象牙質」や「第三象牙質」と言います。これにより徐々に刺激から神経が逃げていきます。それにより症状も軽減するのですが、その期間は長くて3カ月ほどかかります。

【経過を見た方が良い場合】
・治療をした最初よりは痛みが治まってきている
・日に日に軽減してきている
・3日ほど刺激を与えずに放っておいて、痛みが弱まった場合


人は気になると気にしてしまいます。痛くないか毎日確かめたりする方がとても多いです。3日ほど治療した歯は触れずに刺激を与えないようにしましょう。徐々に治まってくるようであれば、そのまま経過をみて良いと思います。

しかし、痛みが強く続く場合は上記に説明したように明確に原因があります。ただほとんどの歯医者さんでは対応してくれたとしても、知覚過敏がひどいと思われ、「しみて痛いところに、しみ止めのお薬を塗りましょう」「レーザーを当てておきました」と処置されることがほとんどです。あとは「神経を取ります」と最終手段を宣告されます。


なぜでしょう。その理由は、
「歯医者は自分が治療したものを外すのを嫌がる」
「自分自身でも明確な原因がわからない」
ということがあります。
まず、医者歯医者は自分がやった治療に非があることを認めない傾向にあります(※すべてではありません)。また再度治療をする場合は、保険では請求できず治療費をもらえません。ですので自分がやった治療を再度行うことに抵抗があり、「様子を見て落ち着けばいいな」とどこかで思っているところもあります。これはもう一つの理由にもつながります。それは「原因が分かっていれば治す治療をする」という事です。当たり前ですが、痛みが出ている原因がはっきりと分からない場合、治療の選択肢がありません。ですので様子を見ることが一般的に行われます。

また、対応するとしても次の治療は「神経を取りましょう」と言われることがほとんどです。
当たり前ですが痛みが出ている神経を取ることで痛みが解消されますので、痛みが取れない場合の次の治療は抜髄となります。これは保険治療では一般的ですし、そのように国から保険のルールが決められているのでしょうがないことです。

ではどうしたらいい?

痛みを伝えても様子を見ることをすすめられ、明確な治療案が出てこない場合はセカンドオピニオンを受けることをお勧めします。セカンドオピニオンとは、違う医療機関の医師に意見を求めることです。
また転院することは悪いことではありません。治せない先生のもとで治療をしていても治りません。
痛みが強く、2週間以上たっても変化の兆しが無いようであれば、我慢せずに担当医に相談するか、次の対応を探すことをおすすめします。

稀にですが。
問題なく治療が終わったとしても、痛み・違和感などが長く残る方がいらっしゃいます。その方の体質的なものもあるかもしれません。治りが遅い可能性も考えられますが、解消されるまでに3か月から半年ほどかかる方もいらっしゃいます。
神経質になりすぎると、毎日その歯ばかり気になり、逆にその歯の神経が過敏になってきます。そのような方は長い目で治るの待つ必要があるかもしれません。


💡根管治療の後の痛み

治療の内容で痛みの原因は大きく違います。虫歯治療の後の痛みと、根管治療の後の痛みでは反応している神経に違いがあります。

患者さんの多くの人が抱く疑問で「神経を取っているはずなのに痛い」という事です。歯の神経がもう無いはずなのに、歯が痛いのは不思議ですよね。神経が無い歯が痛い場合は、歯髄という歯の中の神経が反応しているのではなく、歯の周りの神経が炎症を起こして痛みを感じています。

歯根膜 歯根膜炎 歯医者 自由が丘 

歯は歯槽骨という顎の骨に埋まっています。歯が直接骨とくっついているわけではなく、歯根膜というクッションでくっついています。
左図の矢印が歯根膜(しこんまく)です。
歯ぐきから入り込み、根の周りを包んでいるのが分かりますね。

神経が無い場合、痛みが出ているのはこの歯根膜や歯の周りの組織が炎症を起こして痛みを感じるんですね。
根管治療の後で痛みが残る原因の可能性を説明していきましょう。

・治療後の生理的な反応としての痛み

根管治療後は痛みや違和感が出ることが多くあります。虫歯治療同様に治療後に炎症が起こるからです。
根管治療では神経の通っていた根管をきれいに清掃する治療です。主にファイルという細いヤスリ状の器具を使って根管を削り、きれいにします。
※根管治療を簡単に言うと、耳掃除や煙突掃除みたいなものです。汚れ残りが無いように器具を入れてゴシゴシ磨きます。

当然ですが清掃は根の先端まで行います。その際には少なくとも先端の組織を触ります。その影響で周囲神経が炎症を起こして痛みや違和感を感じます。また清掃後は消毒液で消毒したり、殺菌のお薬を内部に入れて治療を終えます。「傷口に消毒液をかける」じゃないですが、炎症がある組織が痛みを感じます。
治療したことで痛みや違和感が出るのは当たり前なこととなります。

痛みや違和感に関しては個人差があり、
・まったく痛みが出ない人
・2,3日痛みを感じる人(痛み止めを飲むほどでない)
・当日や次の日は特に強く痛みが出て(痛み止めを飲む)、日に日に落ち着いてくる人

など、歯の状態や治療内容によって変わってきます。しかし共通して言えることは「1週間以内に痛みが治まってくる」という事です。通常の炎症反応ですので、待っていると治ります。痛みが気になる場合は痛み止めを飲んでも良いです。

【症状】軽度の痛み違和感、もしくは治療直後の強い痛み。1週間以内に治まってくる痛み。
【治療】治るのを待つ。痛いときは痛み止めを服用。

・神経が取りきれておらず残っている

抜髄(ばつずい)という初めて神経を取る治療の後にだけ言えることなのですが、神経が取りきれておらず、その神経が炎症を起こすことが稀にあります。これを残髄炎(ざんずいえん)と言います。
※根管治療の再治療など、すでに神経が無い歯を治療しているときは残髄炎ではないですので間違えないでください。

残ってしまった神経が炎症を起こして痛みが出ているので、しっかりと神経を取る必要があります。痛み止めを飲んでも効かない場合もあるかもしれません。そして経過を見ても痛みは治まってくる様子はなく、ズキズキと続きます。実際には残っている神経を確認することは難しく、確実な診断が難しいです。
麻酔をしっかりとしてもらい、根管治療をしっかりと行ってもらいましょう。

【症状】ズキズキと痛みが続く。
【治療】適切な根管治療を行ってもらう。

・強く噛み合っている

根管治療をしている歯は、少なからず歯根膜に炎症を起こします。その治療している歯を刺激したらどうでしょうか?
※例えば、タンコブの所を叩いているようなものですね。

そうです。治るものも治りません。

よくある原因を2つ紹介しましょう。

根管治療をしている歯が、噛み合っている歯と強く当たっている場合(噛み合わせが高い場合)、歯根膜に刺激が伝わり、歯が痛くなります。
こちらは担当医の確認不足が挙げられます。治療している歯に負担がかからないように治療をしてもらう必要があります。ご自身で高い感じがあるようでしたら、担当医に伝えて、噛み合わせを低く調節してもらいましょう。

もう一つの原因ですが、根管治療をしている歯でまったく気にせず食事をする方がいます。柔らかいものはそこまで気を使わなくても良いですが、硬いものまで気にせずガチガチ噛んで使っていると、はやり歯根膜に炎症が起こり痛みが出てきます。
根管治療をしている歯は他の歯より注意が必要です。

根管治療 噛むと痛い 歯医者 自由が丘

【症状】噛むと痛い。
【治療】根管治療をしている歯をあまり使わないようにする。噛み合わせが高い場合は調節してもらう。

・虫歯が残っている

根管治療はそもそも、虫歯が進行したことで始まります。ですので虫歯で感染している場所は全て削り取らなければなりません。
よくあるのですが、根管治療を優先するあまり虫歯を取り残したまま根の治療に入ってしまう歯医者もいます。

根管治療 治らない 自由が丘 歯医者

「根管治療をしているが症状が取れない」と当院に来院された患者さん。
他院で根管治療をしている歯の中を確認してみる。
一見問題ないように思えるが。

根管治療 治らない 自由が丘 歯医者

う蝕検知液という虫歯を染めるお薬を塗ってみると、虫歯の残っている箇所が赤く染色されている。

根管治療の大きな目的は「根管の殺菌(無菌化)」です。虫歯が残っている場合、根管の内部にもどんどんと細菌が送り込まれていると言えます。根管に絶えず細菌がいる状態では、治るものも治りません。
しかし「取り残している」ということは担当している歯医者は自覚していません。また根管治療中の歯は仮蓋をされているため自分では確かめる方法がありません。
治療しても痛みが続く場合や、何度通っていても治療が終わらない(治らない)場合は、転院することを考える必要があります。残念ながら担当している歯医者では治せません。

【症状】痛みや違和感を継続して繰り返す。歯ぐきが腫れる。治療をしても治る気配がない。
【治療】虫歯の除去。しっかりと根管治療をしてもらう。

・汚れが残っている・汚れが入り込んでいる

上記の虫歯が残っていることの延長であるのですが、根管内部の汚れが残っていたり、根管治療中に汚れや唾液が入り込んでくると根管治療は治りません。

根管治療 治らない 歯医者 自由が丘

他院で根管治療を半年くらい行っているが、歯ぐきが腫れていて治らないという患者さん。
治療途中の歯に白い仮の蓋がされている。

根管治療 治らない 歯医者 自由が丘

仮の蓋を外していくと、歯が欠けている所に歯ぐきが入り込んでいる。(矢印)

根管治療 治らない 歯医者 自由が丘

入り込んでいた歯ぐきを電気メスで切り取ると、本来の歯の輪郭が見えてくる。
※麻酔をしているので痛みはありません。

根管治療 治らない 歯医者 自由が丘

隔壁(かくへき)と言って、樹脂材料で壁を作って歯ぐきの侵入を防ぐ。
歯ぐきからの唾液が入り込まなくなり、感染リスクが減る。

写真で示したように歯ぐきが入り込むと、唾液も一緒に流れ込んできます。唾液には細菌がたくさんいますので、どんどんと細菌が根管に侵入してしまっている状態です。それにより治療をしているにもかかわらず、膿んで歯ぐきが腫れてきます。≫こちらの症例の詳細はこちら

根管の中にも汚れが溜まっている可能性もあります。しかし神経が入っていた根管の中は1㎜以下のサイズです。肉眼で確認することができず、汚れが取り残されている場合は症状が落ち着かない事も多くあります。
近年ではマイクロスコープという顕微鏡を使い根管治療を行ってくれる歯医者も多くなってきました。マイクロスコープを使用することで、今までは歯科医師の感覚で行っていた治療を、可視化することが可能です。それにより治療の成功率が上がります。
しかしマイクロスコープを使った治療は難易度が高く、保険適応外となることもありますので注意が必要です。

【症状】治療しているが違和感が残る。歯ぐきが腫れてくる。
【治療】治せる歯医者を探す。

≪マイクロスコープを使用した根管治療について☟≫

🦷根管治療をした後に歯の痛みが続く。どうしたらいい?対処法。

根管治療は日常的に行われていますが、ミクロ単位の神経を触る難しい処置です。アメリカでは専門医制度がなされており、根管治療専門医は根管治療しか施術しません。(お医者さんで脳外科医など専門があるのと一緒ですね)
日本ではほとんどの歯科医院で担当医が根管治療を行っていますが、歯科医師の腕は違いがあります。日本で根管治療を行うと成功率は5割以下とも言われ、つまり2本に1本は確実に失敗されます。

失敗と言っても、症状が出るのは数年後と、後々にトラブルが起こることが多いこと。または現在症状はないものの、根の先に膿が溜まっている状態が継続しているという事が起こります。その証拠に、近年日本の歯医者でも根管治療の専門医院などが増えてきています。

治しに歯医者へ治療をしに行くのですが、実は治っていないという事が根管治療では多くあり、担当医の先生も、患者さん自身も治ってきているのか気づくことができません。
不安な症状が続く場合は、他の医院の先生に相談してみる必要があるかもしれません。

ただ、どんなに腕がいい専門医が治療を行っていても、治療後に生理的な痛みは伴うことが多いです。それは体が治そうとしているからです。痛みが気になる場合は痛み止めの薬を飲んで、日に日に落ち着くようでしたら問題ありありません。担当医の指示に従って治療を受けていきましょう。

《まとめ》

歯医者で治療をした後の痛みには様々な原因があります。生理的に痛む場合も多いいですし、痛みの度合いや期間に関してはひとりひとり違いがあるため確実な診断が難しく、歯医者さんの意見を聞き、様子を見て待つことが推奨されます。

痛みを感じる人によくあるのですが、「夜痛い」「寝ていると痛い」など夜に痛みが訪れる場合です。これには原因があります。人は夜寝る前になると体温が上がってきます。それにより血流量が増えます。特に治療中の所は体が治そうと血管から栄養を運び、血流が多くなりますのでズキズキと痛みます。
他にも1日の仕事が終わり緊張がほどけたタイミングや、夜には歯医者が閉まっているからどうしようという不安から「気になりだすと痛くなってくる」ことも挙げられます。多くの人が夜の痛みに不安になります。

このような記事を書いてはいますが、あまりインターネットで検索しすぎて不安になるのも良くありません。多くの人が悪い記事にばかり目が行き、より不安になります。

治療後の痛みに関しては、丁寧に事前説明してくれる歯医者さんもいれば、説明が無い歯医者さんもいます。痛み止めを処方してくれる歯医者さんもいれば、特に何もしてくれれない歯医者さんもいます。

最後に、患者さん自身で出来ることとすれば、歯の治療の後は少なからず痛みは出るものと思ってください。痛みが気になってしまう場合は無理せずに痛み止めを服用しましょう。正常な場合、痛みは長くとも1週間くらいで日に日に良くなります。治療した歯の周囲を触らずに待ちましょう。治っている途中かもしれません。しかし、
・痛みが我慢できないくらい強く続く場合
・歯医者に相談しても対応してくれない場合
・何度も通っていても治る気配が無い場合
・担当医の治療に不安を感じる場合

これらの場合は、転院することをおすすめします。他の先生に診てもらうことが良いでしょう。
日本の患者さんの多くは「行った病院に最後まで通わないといけない」と思っています。実際にはお医者さんには「治せない医者」も多くいます。病状がより悪くなる前に自分で対応していくことも必要になります。

当院ではセカンドオピニオンを推奨しています。
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