最近の患者さんは歯にジルコアにばかり入れられている

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デンタルアトリエ自由が丘歯科ブログ

2026.01.15

最近の患者さんは歯にジルコアにばかり入れられている

デンタルアトリエ自由が丘歯科の院長の小笠原です。
当院は東京で自費専門の歯医者をしています。
そのため保険で治らなかった方や、しっかりと治療を自費で行いたい方。さらには他院で歯の治療を失敗された方などが全国、海外からもお越しになります。

そんな診療を日々行っていると、当院へいらっしゃる困っている方々で多く見かけることがあります。
それは「前医でジルコニアを使った治療がされている」ということです。

今回は「歯をジルコニアで治してもらったが失敗された」という患者さんたちの実情をお話したいと思います。既に失敗されてしまった方も、これからジルコニアで治療しようと思っている方の参考になればと思います。

ジルコニアとは?

ジルコニアとは?
日本では2005年に国の認可を得て使われるようになった材料で「人工ダイヤモンド」とも呼ばれます。セラミックに分類され、アレルギーの心配がなく、耐久性が強いために歯の治療に使われるようになりました。また色も白色に加工されているために、銀歯のように金属が目立つことがありません。

細かい解説はこちらのブログで以前紹介しています☟
【歯の被せ物の比較】ジルコニアとセラミック
自費で使われる材料(保険適応外)

ジルコニア ジルコニアインレー ジルコニアクラウン フルジルコニア

とてもいいこと尽くしのような材料で、材料の解説にもあるのですがセラミックよりも強度があるために、今までに「セラミックを入れた歯が割れた」と言う場合、白い材料でセラミックより割れない材料はジルコニアしかないために重宝されます。
※ジルコニアは割れないという訳ではないですので注意が必要です。ジルコニアも割れます。

もし確実に割れない材料となると「金属材料」
自費だと金歯(ゴールド)を使います。しかし金属系の材料は白くないために目立ちます。

ジルコニアを選択した理由は?

では、ジルコニアが入っている患者さんは、「なぜジルコニアを選んだ?」のでしょうか?
ジルコニアが入っている方にこの質問をすると、ほとんどの方が明確な理由を答えることが出来ません。

私「ジルコニアで治療されていますが、なぜジルコニアを選んだのですか?」
患者さん「えー、・・・・」
という具合で、自分の体の中に使っているのによくわかっていない人が多くいます。

・・・なぜでしょうか?

それは、歯科医院側に誘導されて材料を選択させられていることがほとんどだからです。

まず保険ではジルコニアは使えませんので、保険治療が希望な方は選択肢には入りません。
保険で使える材料は「銀歯」か「レジン(プラスチック樹脂)」または、「CAD/CAM」このキャドキャムはレジンなので、プラスチック樹脂です。
・「銀歯」は目立つ
・「レジン」は白いが、耐久性が無いので長持ちしない
という説明を受けて、自費の材料の説明が始まります。

自費で使える材料は「セラミック」「ジルコニア」「金歯(ゴールド)」です。
※今回の記事では「セラミック」は(e.maxイーマックス)のことを説明しています。

・「セラミック」は割れやすい(※←そんなことはありませんが)
・「ジルコニア」は強くて割れにくい
・「ゴールド」は壊れないですが、色が金色で目立ちます。
など説明があり、
「ジルコニアは白くて壊れない」というメリットが目立つこととなります。

またインターネットで検索しても
各歯医者の記事が検索でヒットして、それぞれの材料の説明が記載されています。
「ジルコニア」は「人工ダイヤモンド」との解説がされていたり、メリットも「耐久性が強く長く使える」などの多く説明があります。
デメリットの説明としては、高価であるとか、歯を削る必要があるなど、クリニックによって記載の違いがあります。

患者さんからすると、
「耐久性があるので長持ちする」
「銀歯じゃないから白い材料」
「人工ダイヤモンド材料」
などの印象が強く残ります。

一方、比較で出てくるセラミックは、
「壊れやすい」
「歯を多く削る」
といった、ネガティブな印象が残ります。

ジルコニアを使えば長持ちするの?

正直なことを説明すると、
人によって噛み合わせや噛む力などに違いがあり、人によってはセラミックが壊れることもありますが、医学・科学技術は進んでいますので、現在のセラミックは歯と同じくらいの強度があります。適切に治療されたセラミックは10年以上長持ちします。
しかし入れたセラミックが早期で壊れる原因は、担当医の技術力不足であることが挙げられます。

少し考えると分かることですが、歯の治療は技術職です。
作ったモノが壊れるということは、作ったヒトの腕による結果が普通です。それは歯だけではありません。

実際、セラミックは扱いが難しい材料です。セラミックと歯を、熟知し、毎日日常的にセラミックを使用している先生でなければ、すぐに壊れる可能性が高くなります。
ここまでの説明で分かることですが、セラミックの扱いが下手な先生程、壊れにくいジルコニアを勧めることが多いです。逆に自信のある先生はセラミックが壊れやすいという説明はあまりしません。自分の行った治療が実際に長持ちしているので。

さらに分かることですが、
セラミックの扱いが下手な先生が、材料をジルコニアに変えたとして上手く治療が出来るでしょうか?
何度も言いますが、歯科医療は技術職ですが、担当医の腕次第で結果に違いが出るのは当たり前のことです。

腕の立つ宮大工が、良い材料を使えることで最大限良いものを作ることが出来ます。
技術力の無い大工が、良い材料を使ったとしても良いものは作れません。

どこの歯医者でジルコニアを入れても同じ?

では、どこの歯科医師の技術力は同じか?
というところですが、正直に言うと全く違います。
歯科医師になるには国家試験を受けます。歯科大学で6年勉強をして、卒業すると国家試験を受ける資格がもらえます。そして年に1回の国家試験を合格すると、歯科医師免許をもらえます。

その後の技術力の向上は、実際に患者さんを治療をして、臨床経験を増やし、さらには個人的に勉強会に参加をして技術力を高める必要があります。

しかし免許を取ったというだけで、日常の治療に携わっている歯医者はごまんといます。
歯を削ればお金がもらえます。技術力が無くても患者さんにはわかりません。
そして、厄介なことに腕が無かったとしても「自費で治療をすることが出来る」という事です。

近年問題になっている「直美(ちょくび)」ではないですが、総合的な知識や技術が無くても、医師本人が希望すれば施術が出来ますし、施術することでお金がもらえます。

そのような歯科医師、また歯科医師だけでなく実際に歯を作る「歯科技工士」の腕が悪いと、ジルコニアに限らず、ひどい歯の治療が行われます。

ジルコニアで失敗された患者さん

ジルコニアで治療して悩んでいる人はどんな患者さんでしょうか?
当院にセカンドオピニオンでいらっしゃった患者さんの実際の歯をお見せします。
当院のYotubeチャンネルで紹介をしています☟

☝ジルコニアで治療した歯ですが、サイズが悪く作られており、歯と段差や隙間が出来ています。

☝こちらもジルコニアのサイズが悪く、歯とのつなぎ目に引っかかりがあり、症状が出ています。

ジルコニアはコストが安い?

細かい話になりますが、ジルコニアの人工歯は、セラミックの人工歯と作り方に違いがあります。

ジルコニアはコンピューターで設計して、機械がオートで作ったものを歯科技工士が最終で調整します。つまり同時に大量生産ができます。
セラミックは歯科技工士が手作業で1つ1つ製作します。

簡単にまとめると、ジルコニアは機械任せの作業が多く技工士は作るのは楽になります。
セラミックは1つ1つ手作業で製作するので技術力がかなり反映されます。

実際に当院に送られてきた技工所からの営業DMの写真をお見せします。

ジルコニア 半額 セール 白い 歯

ジルコニアの半額セールだようです(笑)
昨今、技工所も経営や営業が大変で、実際に製品を使ってもらわなければ分からないことも多いので、このようなセールスマーケティングを行います。そこに関してはお察しします。

ではなぜセラミックではなく、ジルコニアなのでしょうか?
答えは、よく見るとこのDMにも書いてあるのですが「低コストで高強度」とあるように、材料コストが安く、先ほどお話したようにセラミックと違い、製造工程の大部分を機械で大量生産できるからです。

他にもこのような営業DMは毎日のようにきます。
私は営業のDMはそのままゴミ箱です。これこそ本当に資源の無駄遣いですよね。

ただジルコニアの全てが悪いという事ではありません。熟練の技工士が製作するジルコニアは、緻密な設計を行い、ズレが無いように最終調整も精密に行っていただけますので、品質の良い人工歯が出来上がってきます。その分コストがかかるために、技工料金もしっかりと請求されます(笑)

つまりモノづくりにおいて、簡単に安くコストを抑えて製作するということは、結局安かろう悪かろうであるという事です。

ジルコニアは歯医者側にメリットがある

ただ私もジルコニアを否定しているわけではありません。私もジルコニアを使うときは使います。
・セラミックを使ったがその方の噛み合わせでどうしてもセラミックが壊れてしまう場合
・白い材料を希望されたが、どうしても最小限で歯を削る必要がある場合
・歯ぎしりや食いしばりが強く、セラミックだと不安が残る場合
・患者さんの強い希望
などです。それ以外は全てセラミックを使用します。

ジルコニアは強度と耐久性がある良い材料であるのは確かなのですが、そのために多くの歯医者から勧められることが多いのが事実です。
そこには他に1つ大きな理由も隠れています。
歯医者が一番嫌がることは「治療した歯のトラブルを早期に訴えられること」です。

つまり「治療した歯が壊れた」というクレームです。一番考えられるのが「セラミックが欠けた」というものです。セラミックは口の中で修理が出来ないので、治療がやり直しになります。
銀歯は外れることがあっても壊れません。レジンは修理が出来ます。ジルコニアはセラミックより耐久性があります。
何が言いたいかと言うと、「ジルコニアを入れておけば、早期に壊れるトラブルが少ない」という事です。
技術力のない歯科医師は患者さんからのクレームが嫌なので、ジルコニアを多用する傾向にあります。少し前にお話ししましたが、セラミックでもしっかりと治療をすれば壊れることは無いのですが、セラミックの扱いが下手な先生は、自分のトラブルを回避する意味でジルコニアを勧めるでしょう。

《まとめ》

歯に使う材料は、自分の体に入れる材料です。
特にせっかく治療をしたにも関わらず、何かトラブルが合った場合は、さらにやり直しが必要になります。その際は、さらに自身の歯を削る必要が出てきます。
実際、材料選び、歯医者選びはとても難しいです。さらに自費で治療を行なう場合は費用負担も大きく、良く考える必要があります。

特に慌ただしい歯科医院で自費の治療は行わないことをお勧めします。
大事な治療はセカンドオピニオンも有効です。

当院ではセカンドオピニオンを推奨しています。
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