レジンの中の虫歯。セラミックで修復。

2023.11.13

世田谷・目黒区、自由が丘駅南口徒歩3分の歯医者
デンタルアトリエ自由が丘歯科の院長の小笠原です。

検診で虫歯が見つかった患者さんです。レントゲン写真(エックス線検査)で確認済み。
お口の中を見てみると、

上の４番目、５番目の歯です。
この歯は以前行われた治療がされています。よく見るとレジンというプラスティック樹脂で詰め物がされています。

赤い枠のところに詰め物がされています。患者さんはしっかりと覚えていないようですが、数年前との事でした。

違う方向から見てみると、

歯と歯の隙間が黒くなっています。

そして、

歯に亀裂も見られます。以前治療して、歯の残量が薄くなったところに負担がかかってヒビが入ったのでしょう。目に見えない隙間(亀裂)でも虫歯菌などの細菌は侵入していきます。

古くなり歯とズレた詰め物やその隙間、亀裂による隙間などがあると、食べ物が停滞し虫歯のリスクとなります。
今回のケースも、古いレジンの隙間と、こちらの亀裂から虫歯になっていました。

治療に入ります。まずはレジンの詰め物を削って取りましょう。

レジンを削っていくと、詰めてある白いレジンと歯の間に茶色い虫歯が出てきました。レジンの内部に虫歯が入り込んでいますね。
さらに削っていきましょ。

茶色い虫歯が見えました。歯の中で広がり虫歯になっています。
さらに、

歯の間、５番目の歯も黒く虫歯になっています。亀裂の周囲が虫歯になっていますね。
虫歯はすべて取り除きましょう。

虫歯を取った状態です。

４番目の歯は、神経までは進んでいませんでしたが虫歯が大きく、レジンからの再治療ともなっているので、歯の残量が少なくなっています。こちらの歯はインレー(部分的な詰め物)で修復していきます。

５番目の歯は、亀裂周囲に虫歯があったものの、歯の内部への進行も少なく虫歯は小さかったです。歯の残量も多いので、ダイレクトボンディングと言って、再度レジンにて歯の形を成形修復していきます。

５番目の歯を治してあります。

色と形を整えて、隙間の内容に綺麗に詰めてあります。
歯の間で黒く虫歯になっていたところが綺麗になりましたね(^^)

あとは４番目の歯です。

虫歯を大きく削ったところは神経に近づいてしまったために、レジンでコーティングして保護しています。また歯の内の形をインレーが入るように綺麗に整えています。
これで歯型を取ってセラミックのインレーを製作します。

歯の色を記録します。歯の色見本を使い、その方の歯の色を確認します。
歯科技工士がこちらを元に、その方に合った歯を製作します。

後日、セラミックの歯がセットされた状態です。

綺麗に歯がセットされました。色も綺麗に仕上がり、どこを治療したか分かりませんね(^^)/

レジンは経年的に劣化をする材料です。耐久年数も２年～５年とも言われ、一度治療をしたレジンの中で虫歯が進行していることは多くあります。特に保険で簡単に詰められてレジンや、広範囲に詰められてレジンは劣化が激しく早い段階で状態が悪くなります。それは嚙み合わせにも悪い影響を与えますので注意が必要です。