デンタルアトリエ自由が丘歯科の院長の小笠原です。
当院では虫歯治療や根管治療を保険適応外で専門的に行っている歯科医院です。他院では治すことができなかった患者さんが来院されます。そして当院ではセカンドオピニオンを推奨し提供していますので、歯の治療で悩んでいる患者さんが全国だけでなく、海外からも来院されます。その中には他院で治療を失敗されて、治療のやり直しを希望される患者さんも多くいらっしゃいます。
今回は、重度の虫歯になった歯は治療できるのかどうか?についてお話したいと思います。
目次
虫歯の進行レベルがあります
虫歯の進行度合いによって診断が変わってきます。
当院のホームページや☞虫歯の進行
過去のブログ☞虫歯の治療方法と、その費用と回数は?
☝こちらでも説明があるので、詳しく知りたい方は見ていただければ良いです。
簡単に言うと、レベル1~レベル4までです。
C1は軽度な虫歯で、治療しなくても大丈夫レベル。
C4は一番重症で、治療は抜歯になるレベルです。
実際にC4を見てみると、

↑虫歯で歯の頭の部分(歯冠)は溶けて無くなって、歯ぐきから歯の根っこだけ見えている状態。

↑歯の大部分が溶けて無くなっている。虫歯で歯の内部は黒く変色している。
外側の一部が残っているが、もう少しでここも割れて崩壊してしまう。
これらのように、歯の大部分が虫歯で溶けて無くなり、歯の根っこ(歯根)だけになった状態を
C4(う蝕症第4度)と言い、治療方法は「抜歯」となる状態です。
痛くないのか?
ここまで虫歯がひどいのに痛くないのでしょうか?
また、ここでひどくなる前に気づかないものでしょうか?
実はここまで来るとと痛みは感じません。
C4の虫歯は、すでに神経が死んでしまっていることが多いです。
神経が死んでいるために、もう痛みを感じません。
そのため、ここまで放置されてしまうことも多いのです。
まれに痛みが伴う場合もあります。
それは食べ物が入り込んで痛みを感じる場合や、歯ぐきに膿がたまって強く炎症を起こした場合などです。
そこまで来ると、歯医者へ行こうと思いますが、痛みが出ない場合は歯医者へ行かずに放置してしまい、状態がどんどん悪くなってしまうのです。
抜歯せずに残せる場合
C4の歯は抜歯しなければいけないのでしょうか?
正直、多くの場合は抜歯となることが多いのですが、抜歯しなくても良いケースもあります。
まず確認しなくてはいけないことは、残っている歯の残量です。
忘れてはいけないことは、C4の歯の虫歯を取り除くだけでなく、
その後に崩壊した歯を修復する必要があります。
つまり最終的に歯が噛めるように差し歯をして、人工歯を取り付ける必要があります。
残っている歯に人工歯を取り付ける残量が残っていることが必然的に条件となります。
歯科医学的な指標ですが、フェルール効果という治療をした歯を長持ちさせる条件と、基準が決まっています。差し歯を長く維持させるフェルール効果を得るためには、歯ぐきの高さから2mm以上歯が残っていることが基準値となります。

絵で描いてみるとこんな感じです。
歯ぐきより2mm以上、歯の残量が残っている状態です。
最初の例の写真をもう一度見てみましょう。

歯ぐきのラインと同等、もしくは歯ぐきに一部埋まっている箇所があるのが分かります。
歯ぐきより高い位置に歯の残量があるとは言えません。
しかし、この歯を残せる可能性もあります。
それは、この歯を歯ぐきのラインより高い位置に、位置させることができれば、抜かずに済むとも言えます。
クラウンレングスニング(歯冠延長術)
歯を残す方法として1つめは、クラウンレングスニングと言います。
簡単に言うと、周りの歯ぐきを切り取り、埋まっている歯を出してこれば、フェルールを獲得できます。
図で説明してみると、

このようなC4の歯があります。
クラウンレングスニングで、歯ぐきを切り取り歯を出してみます。

歯ぐきのラインより、歯が出てきました。
外科的に歯ぐきを切り取り、埋もれていた歯を出しました。
かなり簡略していますが、
これで抜歯するはずだった歯を残すことができます。
しかし、この処置ができない場合もあります。
・周囲の歯肉や骨の状態が悪い場合
・歯の根っこの残量が無い場合
など、虫歯の状態が悪い場合も含めて、良い条件でないと施術ができないこともあります。
エクストリュージョン(歯根挺出術)
もう一つ方法があります。
エクストリュージョンといい、歯を抜き出すことで、歯ぐきのラインより出してくる方法です。
方法は、矯正的に歯を引き出してきます。
歯に矯正装置を取り付け、埋まっている歯を良い位置まで抜き出してきます。
図で説明すると、

このC4の状態から、周囲の歯に矯正装置を取り付け

歯を抜き出して、埋もれていた状態を改善させます。
少しづつ3ヵ月程かけて挺出させます。
(図では分かりやすいように元の箇所との間に白い隙間となっていますが、実際は骨で埋まります)
この処置も治療が出来ない場合もあります。
・歯の根っこが短い場合
・周囲組織の状態が悪い場合
・矯正装置を取り付けられない場合
など、歯の状態によって適応されます。
実際のC4の状態と、抜歯になる場合
前の項目で、抜歯せずに残す治療法を説明しました。
しかしこれらの方法は誰しも受けられるものではありません。
特殊な治療方法になるために、欠点としては
①治療の期間が長くなること
②担当医の技術力に左右されること
③保険適応外で費用がかかること
④必ずしもうまくいくわけではないこと
などが挙げられます。
無理に残すことで、後に状態が悪化し、結局抜歯になることもありますので、過度な期待はしない方がいいかもしれません。
実際にC4の歯の状態を治療動画で見てみましょう
この動画では、治療している歯は最終的に抜歯になってしまいましたが、C4の歯はこのような状態が多いように思われます。
「歯の残量が少ない」ということは、歯にヒビ(亀裂)が入ったり、薄くなった箇所が耐えられなくなったり、また周囲の歯肉の状態も悪いことが考えられます。
特に歯にヒビがあったり、確実に割れている場合は「歯根破折」と言って抜歯適応になります。
C4になる前に歯医者に行くべき
今までの説明から分かるように、虫歯は重症になればなるほど治療は難しく、抜歯になる確率が高まります。
「ここまでなる前に歯医者に行くべきでは?」
と誰しもが思うと思いますが、歯医者へ行かないには理由があります。
歯医者嫌い
過去の歯医者の嫌な思い出がトラウマになっていたり、治療が嫌いであったり(誰でも嫌だと思いますが)、治療費が払えなかったり、単に行くのが億劫だったりと・・・
忙しくて行けないという人もいるかも知れませんが、忙しい理由は病院へ行かない理由にならないと思います。自分の体か一番大事で、体が悪ければ仕事ができないことを理解するべきです。
どうしても歯医者に行かない人がいます。
そのような方は、行かないといけないことを分かっていても重い腰が上がりません。
しかし、悪くなればなるほど逆に、将来歯医者に長く通う必要があることを忘れてはいけません。
歯抜けのまま生活することが苦でなければいいかもしれませんが。
状態が悪くなった後の治療には、時間と費用が余計にかかります。
最近の歯医者は、楽しく通える雰囲気や工夫がされており、痛みにも配慮した治療を受けることが可能です。鎮静法といって、寝ている間に治療ができる設備のある歯医者もあります。
是非、自分にあった歯科医院を検索してみてはどうでしょうか?
痛みが無いので行かない
前にもお話しましたが、虫歯が進行し、重度になると神経自体が死んでしまいます。そうなると痛み症状が出なくなります。
また、「虫歯になると痛くなる」と言った誰が決めたのか分からない都市伝説を信じている方も多くいますが、それはほぼ「ウソ」です。虫歯になっていても痛みがなく進行している方が多いのが実際です。
ついつい痛みが無いから放って置くという人もいますが、気づいた時には手遅れという事もありますし、悪くなってから治療する方が大変という事を忘れてはいけません。
《まとめ》
虫歯は進行すればするほど、発見が遅れれば遅れるほど、放置すればするほど治療が大変になり、治療期間も長くかかり、治療費もかかってきます。
将来的に自分の歯を守るために、早めの治療を心掛けなければいけません。
自分の健康を守るのは医者ではなく自分自身です。
悪くなる前に定期検診や、予防を行っていきましょう。
当院ではセカンドオピニオンを推奨しています。
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